シェ・イグチ・今日の電波コラム(エッセイ)
Column someone wrote for a web
2008年8月


date thesis column
2008/08/31 独り言 農作物の価格

魚の価格もそうだけれど、農作物の価格も適正価格で、自由に販売すればいい。JAや共同体を通して販売するにはどうしても規制に縛られてしまう。農家の方たちだって、自分で作った作物が自由に売る場所があれば、形が不ぞろいだろうと、泥が付いていようが適正価格で売れる。全てが売れるのであればもっと価格も低く出来るはず、形のそろったものしか受け付けてもらえなければ、その分の売り上げで全てをまかなわなければならないし、途中のマージンも発生するので、当然価格は上がってしまう。
ある生産者が今までJAに納めていたのを全て地場で販売所を設けて売り出したら、たまたまかもしれないが毎日収穫したものが残らず全て完売して、値段は安く自分で決めて付けているが、売り上げが今までの倍になったそうだ。
でも、たしかに人通りのない場所では無理だし、全ての生産者が集客できる場所に販売所を作ることが出来ない。ただ、今までの流通のルーティーンを工夫して消費者も生産者もともに笑顔になれるように出来ないだろうか。
2008/08/30 独り言 お客様が全て?

もちろんお客様は神様と言うくらい、お客様が一番だと思うが、たとえば料理人は自分のスタイルを持っている。10人の意見を聞いて料理を創ることは不可能だ、ならば嫌いなものや食べられないものを聞いて作ることでいいのではないかと思う。
ある一流ホテルのレストランで、お客様の言うことは全て聞き入れ、全てのお客様に100%満足してもらう、といっていたが、それではホテルのレストランではなくファミリーレストランになってしまうのではないかと思う。シェフの向かう方向が見えない、お客様にはレストランを最初から選んでもらえばいいのに、全てのお客様に来てもらおうというのは、フードコートと変わらない。
自然栽培野菜の生産者も同じで、自分の信念を持って作物を作っている。全て形のそろったものや、いつもと同じものがほしいといっても、合わせることが出来ない。
なぜこのようなことを書いたかというと、うちで野菜を分けてあげているお客様にクレームがつけられて、まったく生産者のことや、自然栽培野菜のことを理解していなかった。すでに3年くらい野菜を分けてあげていたのに、ただ漠然と安全な野菜だと思っていただけだったので、何も言わずに受け入れられないのであれば、と、お断りした。
2008/0829 独り言 記録的豪雨

先日の秋田出張のとき見た田圃の稲穂がやっと黄ばんできたが、一日おきに多雨が降り、結構稲が倒れている光景にあった。
昨夜からの東海と関東地方の豪雨は、かなりの農作物に被害がでていると思われる、特に稲は如何しようもない状態になってしまったと思われる。
TVの画像で見る範囲、かなりの圃場が水没していた。数年前茨城県玉造一帯が台風の影響で広範囲で水没したことがあるが、この地区は自然栽培生産者が結構集中している地区で被害にあい、その後の土壌の変化で、従来と作物の出来に変化がおきたことがある。
消費者はそれらのことも理解して、これから台風がやってきたりして、生産者がどれだけ大変かを考え、ありがたく感謝して食品と向かい合いましょう。
2008/08/28 独り言 農水省の出す改善命令

7月28日のコラムでも書いたが政府の行政指導が生ぬるい。
愛媛県のサンライズフーズのうなぎ産地偽装問題で、産地不明のうなぎ蒲焼を国産と偽装して販売していたという、社長は否定しているが元従業員が、ダンボールには中国産と書いてあったのが、シールは国産と変わっていたと証言している。
このことに対して農水省はJAS法に基づく改善命令をだすことを決めたが、内容は、産地偽装した原因と再発防止策を報告せよ、だけである。
ことが起きると役人はとにかく顛末書なり、始末書なりを書かせないと、いつまでも解決しないので、事務処理上で終わらないで、継続してしまう。一度扉を閉めてしまいたいがために、何らかの処分を決める。
それが業務改善命令という形で当事者に釈明させるだけで処理してしまう。これではいつまでたっても、政府の言う、食の安全なんてものは確立できない。
2008/08/27 独り言 昨日の号外的に書き込んだカナダの食中毒

実は23日(日本時間24日)に、すでに三人死亡していて、その後被害者が増えたのだが、メープル・リーフ・フーズ社の製品は日本に輸出されていないので、日本国内での影響はないらしいが、だからといってあまりにも報道が少ないと思う。たまたまNHKのBS1のニュースで取り上げていたので、ネットで調べていても、日本のニュースではほとんど取り上げられていないが、カナダ本国のニュースでははっきり被害者まで伝え、メープル・リーフ・フーズ社の損失は20億円以上と書かれている。
いつも思うが日本の報道は、自国に関係ないとわりとあっさりしている、スペインで離陸に失敗して150人以上死亡しても、「邦人の被害は確認されていません」で、終わってしまう。
明日は我が身という日本語を忘れてしっまって、自分が良ければいい、自分に被害が及ばなければ問題ない、でいいのだろうか?
日本発のグローバルスタンダードを発信するにはあまりにも政府が世界と距離をとりすぎていると思う。
2008/08/26 号外 リステリア菌

カナダの加工肉でリステリア菌による食中毒が26件発生して12人が死亡、免疫力の弱い高齢者や幼児等が危険性が高いそうだ。
ハムやソーセージが原因だったそうだが、過去にはコールスロー(キャベツの千切りサラダ)や牛乳・チーズなどからも発生しているが、どれらも冷やしておくもののようだが、この菌は普通の菌と違い低温で増殖するので厄介なのだ。
冷蔵保管での長期輸送が可能になってから危険が増えたが、熱には弱いのでよく過熱すれば死滅する。
この時期が、やっと涼しくなってきて夏の猛暑に耐えた体力が非常に落ちている時期だから、実は食中毒が一番増えるのはこれからなので十分注意しよう。
2008/08/26 独り言 来年の大河ドラマ「天地人」

上杉景勝の家臣、直江兼続が主人公の越後が舞台の大河ドラマに地元は何とか町おこしが出来ないかと暗中模索している。
過去にも映画やドラマのロケ地から観光地になったところは数々ある、その代表が「北の国から」の北海道富良野ではないだろうか。富良野はドラマにでてくる自然がすばらしく、またその中での生活に憧れが重なって、観光にわざわざ行くほどになり、現在はテーマパークの様であり、ドラマの建物がそのまま残っているので、自分が「北の国から」の出演者になりきってしまう、そして画面で見た自然がそのまま目の当たりにすることが出来る。
越後の浦佐に何があるのだろうか、ロケを行った建物だけでは一過性のものになってしまう、また行きたいとか、是非行ってみたいと思わせる町おこしには相当の魅力がなければならない、地元の人は熟慮して間違った方向に行かないよう頑張ってほしい。
2008/08/25 独り言 有機JASマークの不正貼付

有機認定事業者でないにもかかわらず、有機JASマークを付していたことに対して、農水省ががその事業者に改善指導を行った。
その内容は、表示を行う全ての食品について、直ちに表示の点検を行い.、不適正な有機JASマークを付した商品が発見された場合にはJASマークを除去又は抹消した上で販売するとともに、そのほかの不適正な表示が発見された場合は適切な措置を講ずること。
有機JAS制度についての認識不足及びそのチェック体制に不備があると考えざるを得ないことから、これらを含めた原因の究明・分析を徹底すること。
全役員及び従業員に対してJAS法に基づく表示制度の啓発を行うとともに、表示のチェック体制を整備する等再発防止対策を実施すること。
以上の措置について、農水省消費・安全局表示・規格課長宛に提出すればすんでしまう。
こんな軽い措置ですむなら、知識不足でした、といった偽装があとを絶たない。
2008/08/24 独り言 星野JAPANは誰と戦った

今回のオリンピックを見ていると、身近なところ、たとえば自分のためとか、家族のために頑張っていて結果がメダルに届いた。
ほとんどの競技がトーナメント方式なのに、団体競技、特に野球やソフトボールのルールは、二度も三度も負けても大丈夫なのは、個々の競技大会ではいいだろうが、オリンピックでは見ていて違和感がある。金メダルを取ったソフトボールは2度負けているアメリカに決勝で勝った、準決勝で日本に勝ったアメリカが決勝で負け銀メダル、それも勝った次の日に負けてしまった。ピークのもって行きかた、モチベーションの高め方で結果が変わってしまう。
星野JAPANは、決勝リーグへいければ勝てるという安易な気持ちが、何度も負けてぼろぼろになり、監督のプレッシャーが選手に伝染してしまい、次に勝てばいいという気持ちと、負けられないという気持ちが、モチベーションのもって生き方に狂いが生じた。結局星野JAPANは星野監督と戦ってしまった。
2008/08/23 独り言 突如新潟に行ってきました

昨日、明け方急に所用で新潟に行き、書き込みが出来なかった。
パソコンを持ち歩くタイプでないので、緊急の場合はどうしても書けない、9月はじめに1週間北海道に行くがそのときも休ませてもらう。
話は変わるが、新潟で自給自足的な生活をしている人の菜園を見せてもらった。そこは量は少ないが、種類が豊富で、全て肥料も与えず、自家採取というより自然生えで、トマトの落ちたのから山のようなトマトが出来てきたり、取り残した野菜が花を咲かせ種がこぼれ、と言う状態で決して整備された菜園ではないが、それなりに種類別に別れている。驚くことに虫がほとんど寄ってこないという、葉物にたまに付く程度だといい、本人は自然栽培の知識がまったくないけれど何十年も実践していた。
雨の日でも毎日収穫して食べきれないので周りに分けている。
営利目的でないし、自分のため食べ物だから薬は使いたくなかったのだろう、最初は秋口に堆肥をまき土地を起こし春に苗を植えて始めたそうだが、いつの間にか何にもしなくなって何十年たったかなあ、と、言う始末。一見雑なようだが、よく見るとそれなりに整備されている、やはり毎日手入れしていて、放任農業ではなく、手はかけている。
自家用には、知らずに自然栽培を実行している人が全国にたくさんいるのではないかと思った。
2008/08/21 独り言 奇跡のりんごー「絶対不可能」を覆した農家木村秋則の記録

7月に発刊したが瞬く間に売り切れで現在増版中とのこと。プロフェッショナル仕事の流儀の取材で、放送されなかった部分を中心に書かれて出版された。2年前に出版の準備をしていることは聞かされていたので毎月チェックしていて、7月に日経に広告が出たのですぐに購入して、今月になって友人に送ろうと思って書店に買いに行くとすでになく、1ヵ月ぐらい待つようなことを言われて、インターネットで調べたら9月中旬になるらしい。
木村さんは今年もすごいことになってしまったようだ。なぜだかNHKで放送されてから問合せ先が「シェ・イグチ」になってしまったのか、ともかく木村さん絡みの電話が多いが一切情報は流しませんと断っている、特になぜだか関西方面の方が多く強引なので断るのが大変なことになっている。
取材に半年密着して、オンエアーされたのが43分では語られなかった部分がかかれているので、再販されたら是非読むことを進めます。
2008/08/20 独り言 猛暑には酸が効く

ということで例年の梅干し作りも完成して1ヵ月、ちょっと味比べということで、4年前のものから比較してみて、やはり出来立ては若い味がする。我が家の梅干しは減塩ではなくしっかり塩分も酸味もある本格的梅干し
なので、おにぎりにすると食欲がないときでも食べられる。
連日の暑さには梅干しの果肉と杉本園のパウダー茶を良く混ぜ熱いお湯を加え飲む、残りは冷まして冷蔵庫で冷やす、夏ばてには最高のドリンクになる。暑いと身体が酸味を要求してくるので、逆らわずに摂る。
自然栽培の梅と天日塩だけの自然食品の梅干が毎年猛暑から身を守ってくれる。
2008/08/19 独り言 携帯電話事情

今世界中で10億台以上使われている。使われているのは、便利だからと理由があるが、どんどん新機種が発売され、買い替えの平均が約2年使用で、中でもアメリカ合衆国は1年半持たないそうだ。
ある情報によると、世界中で年間3億台が取替えられ、そのうちの2億台が回収できずにどこかに処分されている、その重量は2億トン以上といわれている。
勝手に不法投棄されていたならば、有害物質が含まれているので地下水などにも影響が出てくるだろう。
携帯電話会社と、、機種の製造メーカーが協力して、全ての買い替えには.同額の下取り価格を決めれば、少しは回収できるのではないだろうかと思う。家電はリサイクル法で消費者が負担するが、これだけ台数が多くなれば消費者が負担してもどこに言ってしまうか分からない莫大な金額が不明になってしまうのと、記念に捨てずに持っている人も多くいると聞く、ならばやはり買い替え時に下取りするのがいいと思う。
2008/08/18 独り言 政権交代してみたら

ねじれ国会により、政治の機能が停滞しているし、後期高齢者医療制度にしろ、年金問題、原油の値上がりによる諸物価の値上げ、それでもって景気は後退していると、下方修正したが、庶民にはここ何年も景気がいいと思ったことはない。
原油高騰の影響により、飼料や肥料の急激な値上げで大幅にコストがかかる農・畜産・漁業従事者が収穫したものの値段が見合っていない。税金の無駄を是正できないのに消費税を上げる方向に、選挙がらみの結果で決めようとしている、民主党が絶対とはいえないが、今選挙して国民の民意がどう出るか試してみたい、自民党も分裂して、同志で連立を組めばいい。そして政界再編成があっていいのではないかと思う。
50年以上続いた自民党も今リフォームしなければ今後の激震で崩壊してしまう可能性がある。
あと若手議員といわれている人たちもいつの間にか50・60代になっている。一般企業でも40代の執行役員が一番中心になっているから、社会の中が見えるが、年を取るとともに融通が利かなくなり、経験がものを言う風になって聞く耳を持たなくなる。
今、日本という会社を立ち直らせるには、政権交代してみたらどうだろう。
2008/08/17 独り言 葉酸不足

最近の野菜ブームの中、意外と若い女性が葉酸不足で、妊娠に障害がおきるケースがあるそうだ。
野菜を良く食べる高齢者は十分取っているそうだが、若い女性はサラダは良く食べてもほうれん草やからし菜や菜の花のようなものをあまり食べなくなっているので不足気味だそうだ。
無理に葉酸を多く含むものを多く取ろうとする必要はないが、普段から野菜や果物、納豆等をバランスよく食べていればいい。どうしても多くとりたい場合は、レバーに大量に含んでいるので、ほうれん草とレバーの炒め物のようなものを、一品食べれば十分だ。
日本食を食べてれいれば、肉など食べなくても必要な栄養はほとんど摂ることが出来る。
2008/08/16 独り言 今年のぬか床

石山さんの自然栽培米ササニシキのぬかだけで新しく作ったぬか床が、6月7月にあまり発酵してこなくて、去年のぬか床のが良かったが、ここに来て急に具合が良くなってきて、ふたを開けるたびに日本酒の香りがしてくる。飯塚さんの自根胡瓜、仲居さんの梨瓜等を浅漬け、そして田神さんの茄子に、秋場さんのにんじんが出てくるので毎日が楽しみだ。
毎年足してきたぬか床はさすがだが、新たに作った今年のぬか床も今では遜色なく、毎日味比べしながらの朝ごはんが楽しい。
2008/08/15 独り言 子供の肥満に注意

子供の肥満はそのままメタボリックシンドロームになるリスクが高いといわれている。
でも最近、近所の子供たちを見ていると一時より肥満の子供を見ることが少なくなってきた。近くに幼稚園、小学校、中学、高校、大学とあり、それぞれの通学路がすぐそばにあるが、肥満の子より、むしろやせすぎではないかと思われる子供が増えているような気がする。特に男の子はガリガリな子が多い。
子供の肥満は元々親の責任といわれているが、世界では確実に肥満児が5人に一人入るという。
今の子供は運動不足と野菜をあまり食べないのが一番いけないと思うので、野菜をたくさん食べよう。子供に限らず大人にも言えることだけど。
2008/08/14 独り言 水産物の鮮度維持

日本全国流通が良くなったので、どこでも新鮮なお魚が食べられる、お刺身用の秋刀魚が簡単に手に入る。
スーパーマーケットでも買えるが、漁にでて水揚げし、港からトラックで飛行場に運ばれるのもあり、そのままトラックで首都圏に来るのもあるが、氷詰めしているとはいえ、グルメブームが来る前までは地元でしか食べられなかったものが、いとも簡単に日本全国で流通するのに疑問に思った。
以前お客様で根室だったか釧路か忘れたが、秋刀魚漁に関わっていた会社に勤務していた人に聞いたとき、事情を知っているから地元以外で秋刀魚の刺身は食べたことがないといっていたのが印象に残っている。訳を聴いても応えてくれなかった。
築地市場の関係者に聞いても、明確な返答はないが、明礬液か薄めたホルマリンに浸けているのではないかといっていた。
実際に竹の子をホルマリンに浸けていたり、最近ではホルマリン浸けのとらふぐが問題になったが、秋刀魚については分からないままだ。
2008/08/13 独り言 JUDOでなく柔道を見た

昨日の柔道女子63kgで谷本歩実選手の金メダルおめでとうございます。
柔道は毎回良く見るが、本来の日本の武道からかけ離れて、国際ルールとやらのせいで、単なる格闘技になってしまった。
今のはJUDOという外来スポーツなので、もう一工夫して、”JUDOフリースタイル”と”柔道クラシックスタイル”の二競技分けたらいい。
谷亮子の反則負けのジャッジでも、どう見ても相手と差がないが反則を取られた。相手の反則が2で他に選手の反則が3で、投げ技等の柔道の得点が無しで勝負がつく。
柔道は高校のときの体育では、必須科目で基礎の受身から組み手投げと、1年間習ったが、今のJUDOでは、単なる格闘技でもし学校で教えているのなら、勝つJUDOではなく、武術を教えてほしい。
谷本選手はアテネと北京のオリンピックの試合全て一本勝ちで、国際ルールーを意識しながらも自分の柔道が出来ている、すばらしい柔道を見せてもらった。
2008/08/12 独り言 スンマセン! なんもいえねえ

リアルタイムで見ていなかったので、100M平泳ぎ金メダルを取った北島康介選手の左胸が真っ赤なのはなぜなのか報道がされていないので分からなかったが、VTRやニュースだといい所どりの編集で、レースと、その後のインタビュー、そして表彰式ばかりだけれど、レースに勝ってプール内で飛び上がっているときの左胸がかなり赤くなっていた。子供のころプールの飛び込みに失敗して、腹打ちして真っ赤になったことがあるが、明らかに違う。
レース前に選手紹介のとき左胸の日の丸を握り締めていたが、明らかにジャージの部分だけだ。と、言うことでインターネットに何か書き込みがないか、ニュースとスレを出来るだけ見たが答えが出てこない。
インタビューのときの絶句と涙にはVTRで見ても感動した、4年間の苦悩と努力の結果が出たときに、人前で涙を隠さずに「スンマセン! なんもいえねえ」には、全てが理解できるし、何度見ても感動する。
25歳の北島選手と62歳の農水大臣の「消費者がやかましいから」発言とは、同じ日本人とは思えない。
2008/08/11 独り言 太田農水相は消費者軽視?

食の安全で発言「やかましいから」安全徹底。
太田誠一農水相は昨日のNHKの番組中で、評論家のようなことを言うようだが、社会主義の国と日本のような民主主義の国は違う。消費者としての国民がやかましく色々言うと、それに応えざるを得ない。中国のように、基本的には何も教えなくてよい、まずいことがあっても隠しておいてよい、消費者のことを考えなくてもよいという国とは違い、常にプレッシャーにさらされている。
中国製冷凍餃子中毒事件などを踏まえた食の安全への取り組みについて、国内では心配しなくてもよいと思っているが、消費者がやかましいから、さらに徹底していく。ただこの数年間、トレーサビリティーやHACCPの仕組みがだんだん定着してきたので、それを進めていきたい。
この人が大臣になったときから、麻生幹事長とどっちが早く他人を刺激する発言をするかと思っていたが、消費者軽視の「やかましいから」は、各誌が取り上げていた。
2008/08/10 独り言 ビニールハウスでの事故

あまりニュースにならないが、ビニールハウス内で熱中症が増えている。
これだけ猛暑が続くと、朝日が出てくるころにはハウスの中はすでに30℃を越している。
農作業は朝早いが、知らず知らずに熱中症になってしまうことがある。特に高齢化してしまった生産者は、今の異常気象が理解できず、以前のように朝涼しいうちにと作業を始めるが、熱帯夜で知らずに大量の汗をかいているにもかかわらず、のどが渇くでもないのでそのまま作業に向かうので脱水症になってしまうことが多い。
都心に住んでいるものは、今日も暑いといいながら朝からエアコンをかけっぱなしでいるし、通勤の電車は冷房車、オフィスもエアコンが効いている。買い物もスーパーマーケットの涼しい中で野菜を選んでいる。
生産者が熱中症と隣りあわせで、それこそ汗水流して収穫した作物にもっと感謝しよう。
熱中症というと、都心の灼熱の中のことばかりニュースになるが、日本の食を支えている方々も、同じように暑さと戦いながら作業している。食事するときは感謝とお礼の気持ちを忘れないように。
2008/08/09 独り言 ツバル共和国が北京オリンピックに参加

地球温暖化で国の領土がなくなってしまい、国の存続すら危ぶまれているツバル共和国が今回の北京オリンピックに参加した。
今日は予約が比較的遅い時間だったので、開会式はリアルタイムで見られないと思っていたが、各国の入場が結構遅くまで続いていたのか、片づけが終わってからTVを付けたら、まだ選手の入場行進が行われていたので、食事しながら見ていると、ツバル共和国が入ってきて、実況のアナウンサーが初参加といっているのを聞き、胸がジーンときた、というのも今この地球温暖化で、いつ海の中に埋もれてしまうのか分からないツバルがオリンピックに参加してきた、今、参加しなければもしかしたら、今後参加することはないかもしれない204の国と地域の中で唯一の国なのだ。
それにこの稚拙な今日の電波コラムを、ツバルから毎日読んでくださる方もいるので、個人的にも関心の強い国だったが、オリンピック参加は知らなかったので、あまりのうれしさに胸がキュンとした。
2008/08/08 独り言 食育が必要な年代

どちらかというと子供に対しての食育がクローズアップしているが、中学・高校・大学・20代の社会人に本当は一番食育が必要であって、子供のときは家庭環境の中で教えればいい。
子供のときにおろそかになった分を中学生以上に、農業体験を通じて農薬や肥料の問題、酪農体験を通じて配合飼料の穀物がどこから来るとかや、食料自給率、食品添加物等の教育をしたほうが将来に役立つと思う、やがて親になったときに体験が生きるはず。
意味が分からないのに地産地消を子供に教えるより、生産者の所で収穫したものをすぐにご馳走になれば答えが出る、その体験をするにはある程度の年齢が必要だと思う。
中洞さんの牧場に行けば、飼料がいらないのに新発見があるはずだし、搾りたて牛乳を沸かして飲む美味しさが体験できるし、乳牛と触れ合えば本当にかわいいと思うだろう。
2008/08/07 独り言 無農薬野菜や有機栽培野菜への無批判な信仰

有機栽培農法の情報に接して、国際的には、誰も「完全無農薬」などは目指していない、ということを知り、ショックを受けたのが7年前に自然栽培野菜とであったときだ。有機栽培農法の定義で、メディアの情報でいつも抜け落ちているのが「無農薬というのは、使ってはいけない農薬を絶対に使わない」ということなのだ。ということは、「使ってもよい農薬」もあるわけで、天然由来の農薬だと先ず使用許可される上、作物によっては、特例として認められる農薬も色々あるようだ。ピレスロイド系の農薬で、同じ有効成分でも、天然由来であればOKで、合成品はだめ、ということになる。
自然栽培野菜には定義はないが、生産者の良識で肥料も農薬も使わない。仕方なく使っていい農薬を使用したとしても、なんという農薬を何回使ったか情報を公開してくれる。
消費者も無農薬や有機栽培だから安全だとむやみやたらに思うのではなく、情報が隠されていないことを重視してほしい。
2008/08/06 独り言 自然栽培で収量が落ちる?

慣行農法より収量が落ちるが、それが自然の植生なので従来の大量生産的な農法が間違っている。
出来すぎると出荷するより廃棄したほうがコストがかからないし、補助金も出してもらえるなんてことがあっていいのだろうか?
自然栽培で稲を作っている生産者はつい先月までは悲惨な状態だったがやっと周りに近づいてきたが、それが普通だと腰をすえるようになれば収量が落ちることも気にならない。
世界中が自然栽培になれば価格も適正になるだろう、たくさん取れれば安くなり、あまり取れなければ高くなるのが経済の法則だろうが、現実はつい先日の白菜の大量破棄で、生産者が言っていたが出荷するだけ赤字になるというのも分かるが、保証金で生業が確保されることが間違っている。漁業も一緒だが必要な最低価格を造ることが生産者や猟師の生活を保障することが出来る。
最低価格を保証することが何とか出来ないのだろうか、一生懸命作った気持ちを無視して価格が決められることが元々間違っている。
全体の価格が底上げされても、それが適正価格だと思えば消費者は納得できるはず。
2008/08/05 独り言 人類が落ちこぼれ

そもそも霊長類とは地球上の仲で最も優れた生物であったのに、道具を持ち利便性を追求するようになった人類はすっかり万物の落ちこぼれと化してしまったという言葉が胸に刺さる。
たしかに人類は、まるで地球上のすべてのものは自分たちによって操られているかのごとく振る舞い、環境を破壊してはその場しのぎの手段で穴埋めをし、またそれが別の環境破壊を生み出すようなまねを繰り返しているように思う。
農業に関しては、除草剤、殺虫剤などの使用により農地の管理が楽になり、化学肥料や有機肥料により安定した収穫量を確保できるようになった反面、地下水や人を含む生物の汚染など,過剰施肥などによる環境破壊は進む一方だ。
そういった利潤を追求した農法が土地を貧弱にしてしまい、結果農薬や肥料を投入しないと作物がまったく取れないような環境を作り出してしまっているにほかならないのだ。
早く自然栽培が正しいことを知ってほしい、子孫のため地球のために自然を取りかえそう。
2008/08/04 独り言 お酢づくり

お酢はお酒からつくる、そのお酒は糖から造る。お米や穀類のでんぷんを麹菌の力で糖に分解し、酵母菌の力を借りてアルコールにし、そのアルコールを酢酸菌がお酢に変えるわけで、一般的に大手メーカーは機械速醸法といって、化学培養菌と機械を使って短時間に作っている。
こだわりのお酢は、お米つくりから始まります。自然栽培のお米作りに5ヶ月かかり、そのお米の米麹を使って20日間かけてどぶろくを作り、ここから6ヶ月かけて天然の蔵に住んでいる酢酸菌で発酵させ、酸度が44度になったところで湯煎で火入れし、酸度を止める。火入れしないと最終的には酢酸分解菌が働き水に帰ってしまうのでやむをえないことだ。
これだけの時間をかけたお酢が他にあるだろうか、1日で出来てしまうお酢もあれば1年かけて造られるお酢もあることを知ってほしい。
2008/08/03 独り言 食 くらし

美味しいものを食べて、のんびり暮らせれば最高だろう。
豊かな暮らしは、年間の労働時間とも関係がある。政府の発表と実勢はとてつもなく開きがある、政府の年間労働時間はまやかしであって実勢は、年間3000時間以上働いている人がざらにいる。諸外国と比べると年間日本人は7ヶ月も余分に働いている、なのに生活は豊かにならない。
政治が中央集権から、地方分権に完全に委譲しない限り、巨大な集金力と巨大な集票力を持つ大企業や団体との、政治と利権で物事が決まってしまう。
地産池消といいながらいいものだけが中央に集まって、一部高値で取引されるが、それでは生産者の生活は守ることが出来ない。
農業と漁業は日本のシンボルなので皆で守らなければいけない、ストライキを起こさせるようなことではいけない。地方分権になり、中間をなくして末端の売値の半分は生産者の元に入るように、今変えていかなければ、食も暮らしも日本はどんどん先進国から落ちていくだろう。
2008/08/02 独り言 ドーハ・ラウンドはなぜ決まらなかった?

ドーハ・ラウンドのカギは農産品貿易で、先進国が輸出に当たってだしている補助金の削減と、各国内における農産品生産への支援の撤廃問題で、EUと米国は撤廃を了承。WTO加盟国の全体的な関税引き下げを、段階的に採用すること。
ところが、交渉が進むにつれ、先進国と発展途上国との対立が激しくなってきた。発展途上国は、農産品の輸入が自国の農業に多大な損失与えることを回避したいと主張、一方先進国は、発展途上国が、特殊な農産品に対する現行の関税率を大幅に引き上げようとしていることに懸念を示した。その結果事務局長の妥協案が先進国は関税に制限を加えるという内容が盛り込まれたが、妥協案は発展途上国の特別保証メカニズム実施に関する制限は厳しすぎると、譲歩を求めたが米国が反対したため決裂した。
2008/08/01 独り言 でんぷんは地上と地下では違う

でんぷんはその生育場所によって地上でんぷんと地下でんぷんに分けられる。

地上でんぷん−−米、小麦、トウモロコシなどの種実でんぷん

地下でんぷん−−じゃがいも、サツマイモ、クズ、キャッサバなどの根茎でんぷん

地上でんぷんの粒径は小さく角張っている。地下でんぷんの粒径は大きく丸みを持っている。地下でんぷんの方が地上でんぷんよりも膨潤しやすく粘度も高くなる。特にじゃがいもでんぷんは、最高粘度が他のでんぷんに比べて高くなる。
地上でんぷんは膨潤しにくいが加熱を続けても粘度の低下は少なく安定している。これは、わずかながら蛋白質や脂質などの不純物が混じっているためである。
地上でんぷんは濃度が高くなるとゲル化して形を保つようになる。ゲルの強度はジャガイモよりトウモロコシの方が高い。また、その時の透光度もでんぷんの方が高くなっていく。


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