シェ・イグチ・今日の電波コラム(エッセイ)
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2009年4月


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2009/04/29 独り言 今月は東京にあまりいなかった

一番遠距離の出張は、石垣島から翌日は弘前にいた。
石垣島では、観光を兼ねて西表島・由布島・竹富島と2日間は仕事抜きで楽しんできた。ここのところ8年ぐらい地方によく行くようになったが、今回のように観光をからめたことはあまりなかったので、いい思い出になった。毎年沖縄に行っているが、沖縄は、12月から4月までが好きだ。5月からは梅雨入りするし、台風の季節にもなるし、我々の年代になると夏の日差しは強すぎる。
5月もゴールデンウイーク後には又出張やセミナーがあるのでゆっくり出来ないが、生産者の頑張っている姿に、いつも元気をいただき、私も頑張ることが出来る。生産者には感謝しています。
2009/04/24 独り言 「奇跡のりんご」で一躍日本中に知られ、今は超多忙な木村さん。

ついに自然栽培を、国に認めさせたすごい人なのだ。というのは、今、国会で有機栽培の繰り分けの中の一項目だが、自然栽培の項目が書き込まれることになる。先月には農水省のお偉いさんを集めて、農水省内で自然栽培の講演を行い、局長以下を感激させたそうです。中には人目をはばかって挨拶に来る人まで現れたそうで、とてもたかい評判だったそうで良かったと思う。一人の力ない生産者でも、ぶれずに信念を持って行動していると、神様は見捨てない。まさに苦節30年の偉業で、今では毎日訪問者が絶えないそうだ。
今回の訪問は、今年も蜂蜜を採らせていただくので、そのお願いに訪問した。畑で話を聞きながらいると、農協の広報車が、スピーカーで「そろそろ開花しますので、農薬を撒いて、マメコバチを用意してください」と、言って地域を広報して回っている。スピーカーから大声で「農薬を撒いてください」には木村さんと苦笑いしながら、ぞっとした。

2009/04/18 独り言 「農政」の再構築と軌道修正ができるか?

有機栽培より古くからおこなわれていたにもかかわらず、いまだメジャーにならない自然栽培野菜。
20年以上もの間、有機栽培・オーガニックが一番だと思い信じてきたが、それを超える農法と出会って、9年目に入る。
最近来店する方々は、割と情報を持ってこられるのと、「奇跡のリンゴ」の本が売れているので、それを読んで興味を持った方々が多いので、自然栽培の生産者に対してと、農産物という作品に理解してくださる方が多い。そしてそういう方々は、天然の発酵食品や醸造品にまで興味を示してくださるので、まさに三好基晴先生が目指している食の改善にもとても理解してくださる。
そういうお客様が増え、消費者の中にも積極的に自然栽培を支持する方々が多くなれば、化学農薬や化学肥料にもっと神経質になるだろう。
レイチェル・カーソン氏と有吉佐和子氏が指摘したのが、1970年代のことで、いまだに解決しないなかには、「農政」という生産者を狂わす政治がおこなわれていることが原因ではないだろうか?
2009/04/16 独り言 地球気候を狂わすエルニーニョ

ペルー沖からガラパゴスにかけて発生したエルニーニョは、世界中に異常気候をもたらした。97年の夏あたりから、テレビのワールドニュースも世界の異常気象を何度となく伝えていた。
インドネシアでは、記録的な乾燥から熱帯雨林の火災がおさまらず、煙は国境を越えてシンガポールやマレーシアにも達し、都市生活に深刻な打撃をあたえた。干上がったジャングルからは餌を求めてオラウータンやマレーグマ、野鳥たちが人里に降りてきている。オーストラリアでも干ばつが深刻だ。
アフリカでもエルニーニョは内陸に記録的な豪雨をもたらし、南アフリカやマダガスカルには激しい乾燥気候をもたらした。
メキシコは記録的な寒波に襲われ凍死者がでた。南米の太平洋岸では季節はずれの豪雨にみまわれ、多くの町が洪水の被害にあった。暖かい海から立ち昇る蒸気がアンデス山脈にぶつかり、すさまじい豪雨となって大陸沿岸に洪水を引き起こしたのだ。チリ北部のアタカマ砂漠も記録的な豪雨が起こり、一部の砂漠が「お花畑」に変身してしまったほどだ。

2009/04/14 独り言 春の食べ方

春は冬の間じっとしていた草花が芽吹く時期で、また虫たちも活発に活動し始める。同じようにわたしたちの身体もこの時期は冬のあいだに溜め込んでいた余分なものを排出しようとするため新陳代謝が活発になる。 春の食べ物といえば、山菜やつくしやせりなどの野草が思い浮かぶが、これらの食物の特有のほろ苦さには血液をきれいにし、代謝を促す作用がある。
また春野菜のキャベツや菜花などアブラナ科の野菜は 「イソチオシアネート」という辛味成分を唯一含み、血液をサラサラにする働きがあると言われている。しかし、身体によいからといってアクの強い野菜ばかりを食べ続けてしまうとかえって体調を崩してしまうので適量を食べること。
来週秋田に行ってくるが、秋田は今、どこもかしこもふきのとうだらけで、地元ではふきのとうのことを「ばっけ」といい、この時期どこの料理屋でも「ばっけみそ」をだしている。地産池消で旬のものが体に一番あっている食べ方だろう。
2009/04/11 独り言 食の豊かさとは何んぞや?

素材の味を一つ一つ確認できる食事で、栄養のバランスが取れている、そして美味しい物を、毎日食べ続けること。
間違っても、栄養を補うようなサプリメントや10秒チャージで食べられる朝食の代名詞のようなゼリー食品、なんとかメイトで栄養を摂れば食事しなくて安心だと思っている人々。
食べ物とは、目で見て、鼻で嗅いで、耳で聞いて、舌で感じる、その全てを全能で判断して美味しいと感じて、栄養になり、生命の源になる物だが、サプラーと呼ばれる人は、ただサプリメントで栄養を取り、空腹を持たすために、コンビニの食べ物やスナック菓子を食べ続けて果たして食事といえるか疑問だ。本当の豊な食事は、会話を楽しみながら食事を楽しむことに尽きる。高齢化社会で、老人の一人暮らしが増え、孤食が精神まで蝕む。食育は社会・地域で老人を生かして考え直してはいかがなものか。
2009/04/08 独り言 消費者が勉強不足

消費者にとって、食品を購入する目安は表示だけ。それが信じられなくなっている。食品の産地や、ラベルの偽装などの問題が相次ぎ、消費者の食に対する不安、不満は高まるばかり。安全で安心な食卓は、どうすれば取り戻せるのか。
消費者は、製造年月日や原材料などの表示を確認して購入する。新鮮で安全な食材を手に入れるだけでなく、食物アレルギーのある人にとっては、命にもかかわる重要な情報だ。そのことを事業者がどれだけ理解しているのか。
消費者保護基本法が三十六年ぶりに改正され、消費者基本法となった。保護される立場だった消費者は自立支援の対象となり、今後は主体的な選択や自己責任が求められるようになって5年がたつ。従来のような受け身ではなく、商品を見る目を養い、知識を蓄えていかなければならないが、一部の消費者を除いて、やはり業者の表示を信じるしかない。
ナチュラル・ハーモニーのような、生産者のことをよく知り、正確に消費者に伝えてくれるような業者がもっと増えるように、消費者の目が厳しくなるよう勉強しなければいけないと思う。
2009/04/06 独り言 アイスクリームの安定剤

増粘多糖類と表示されているから,既存添加物の増粘安定剤が複数使用されている。物質名がわかっていないので,安全性は判断できない。
増粘多糖類は、食品に粘り気を与え,結着性や保水性をよくする働きをもつ。「増粘多糖類」と記載されている場合は,2種類以上の天然多糖類を使用していることを示しているが,物質名が記載されていないため何が使用されているか知ることができない。天然多糖類のなかには安全性が十分に確認されていないものもあるため,「増粘多糖類」のみの記載の場合は選択しないほうがよいと思われる。
乳化剤についてはグリセリン脂肪酸エステルなどが使用されていると思われる。
参考に、おおむね子供用の菓子類には,あまり好ましくない食品添加物が使用されているといわれるが,確かに少しわからないものも入っているようで、万一の場合に備えて,できればあまり食べさせることは注意したい。
2009/04/04 独り言 食品自主回収

時々ニュースでメーカーの自主回収という言葉を聞くが、食品の自主回収に関する判断基準に公的な指針はないから、隠せるものなら隠し通そうとして、このままではまずいと思い、自主回収が行われることが多い。その間には危険なものが、確実に流通している。
新聞やテレビで報道される食品の自主回収は、月に1回もないと思うが、実際は年間900件近く行われているが、ほとんど知られていない。
東京都の健康安全部食品監視課に食品の自主回収情報が公開されているが、「東京都食品安全条例」により規定されたものの対象外は省かれているから実態よりは少ないが、どんなことで自主回収が行われているか理由や健康被害について分かりやすいので興味有れば見てみるといいと思う。
2009/04/03 独り言 異性化糖って?

清涼飲料水の原料に表示されているのを見る。異性化糖は、ブドウ糖(グルコース)と果糖(フルクトース)を主成分とする液状糖で、とうもろこし、馬鈴薯あるいは甘しょ(サツマイモ)などのデンプンを原料に作るが、それには三種類の酵素反応を必要とする。
一番目に、ブドウ糖がたくさん結合して構成されているデンプンに、水と液化酵素(アルファーアミラーゼ)を加え、95℃前後で分解する。これは液化といって大きな分子のデンプンをある程度小さく分解する作用がある。
液化終了後55℃程度まで冷却し、二番目に糖化酵素(グルコアミラーゼ)を加えて、さらに小さくブドウ糖にまで分解する。
三番目に60℃で異性化酵素(グルコースイソメラーゼ)を加えて反応させ、その後、精製・濃縮すると、果糖分42%のブドウ糖果糖液糖を得ることができる。
さらにクロマトグラフィーという分離装置を用いることによって、果糖分55%のものも作る。これらの製造に使用される酵素は、微生物の作り出すものです。

清涼飲料水・アイスクリーム・お菓子やデザート類等に大量に入っている『異性化糖』経由の果糖摂取が問題で、というのは単糖類であるブドウ糖と果糖とが「結合してない状態で」一定の割合で混ざったもので、約60%が果糖で過剰の果糖摂取になる。
果糖は、昔はGI値が低い事から、糖尿病患者が用いる糖質として推薦されたり、低インスリンダイエットで用いる糖質といわれていたが、今では、肥満や2型糖尿病の真犯人とされている。
2009/04/01 独り言 メープルシロップストーリー

ビオディナミの代表のようなメープルシロップを日本人はあまり知らないようだ。
カナダといえばシンボルの楓の葉が国旗の印であることはご存じの通りです。その楓(メープル)の樹液から採取するのが天然のメープルシロップですが元々はインディアン達が発見したものです。大きな楓の幹に斜めに切り込みを入れ、そこに樹皮の紐を差し込み樹液を流れ落して樹皮のバケツに受けます。それを丸太の中をくり抜いた中に集め焼いた石を入れ水分を蒸発させてSyrup、Taffee、Sugar を作っていました。やがて、18 世紀ごろ白人が移住しメープルシロップを知り使用するようになります。同じように幹に切り込みを入れ木製のバケツを使用した採取方法を行い野外で大鍋に移し煮詰め精製しメープルシロップを作っていました。現在は機械化されメープル産業は繁栄しています。
さて、楓の木は北米、東アジア、中国など世界中に200 種類もありますが、メープルシロップを採取できる楓の木はその中でわずかに4 種類だけです。カナダと北米の一部にある楓の木だけの樹液がメープルシロップとなります。Maple Sugar、Red Maple、Black Maple、Silver Maple といわれる楓からのみ採取されます。その楓の樹幹の直径が30〜40cm ほどの樹齢40 年、高さが30m 位の木が最も樹液が出るようです。ちなみに、86 ガロンの樹液から1 ガロンのメープルシロップが出来ます。
世界の生産量の70%がカナダで生産され、その90%の生産量を誇るのがケベック州です。その他、オン
タリオ州、ノヴァスコシアが有名です。さらに、ニューブランズウィック、エドワード島やアメリカのニューイングランド地方で微量ですが採れています。
メープルシロップは、ビタミン、カルシウム、ナトリウム、カリウム、ミネラル成分が豊富な低カロリー食品であります。
ビオディナミでは砂糖はよくない食品なので、糖分はメープルシロップを使う。

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